大阪・釜ヶ崎 吉野陽向
2022年12月28日の夜から23年1月4日の朝にかけて、大阪の釜ヶ崎(通称:あいりん地区)で越冬闘争が行われた。私はあいりん労働福祉センターの前で行われた、越年越冬闘争に参加した。大阪に来る前から知っており、前々から参加したいと思っていた。そして、今回初めて縁があり参加させてもらうことになった。年末年始は企業や行政機関が休みに入り、その日の稼ぎを糧としている日雇い労働者たちとともに年を越し、冬を越すのであると説明された。
共にテントを立て中に布団を敷く。立て看板を書き餅をつき焚き火を囲った。鉄道や旅行の話で盛り上がったりなんかもした。12月ともなると外は寒く、テントの中で布団を被っても寒くそんな夜に食べる焼き芋は、鍋はとても美味しかった。
三角公園で行われていた越冬闘争には、れいわ新選組の議員なども参加していた。人間愛が感じられる場所となる。
言われてみるとたしかに何年か前に初めて釜ヶ崎に訪れたときに比べ、道路などが小綺麗になっていた。
監視カメラが増え、センターは閉鎖され、公共の場所は夜間若しくは常時閉鎖されるようになった。
コロナ前まで増加の一途を辿っていた外国人観光客、来る再来年の大阪万博に向けた近年流行りの小綺麗な街を作ろうという動きの一角である。
2022年10月26日の渋谷の美竹公園での強制排除の事件、また釜ヶ崎のセンター前の立ち退き裁判など過去の話ではない。これらかも、闘いは続くだろうしそれに対抗しないといけない!

山谷ーやられたらやりかえせ
1月3日に大阪駅近くの扇町公園で山谷やられたらやりかえせの上映会が行われた。この映画は山谷争議団と国粋会金町一家の抗争を描いたドキュメンタリーであり、山谷を主舞台に日本各地の寄場にカメラを写す。この抗争で監督の佐藤満夫氏は公開前に国粋会金町一家により殺害された。跡を継いだ山岡強一氏も公開後に国粋会金町一家によって殺害された。
全国の寄場にカメラが写された際に、福岡では築港が写された。博多駅裏にドヤ街があり…と説明されたが、福岡の出身の私でも知らなかった。それだけ、社会から隔離され排除されているということなのだろうか

大阪・釜ヶ崎 吉田つくも
年末に私は吉野と同行して越冬闘争に参加した。身に染みる寒さで釜ヶ崎の労働者の置かれている現状を身をもって知った。しかし労働者たちは明るく、高齢化が進んでいると言われている中でも衰えを感じさせない力強さがあった。
名古屋・大津橋小園 赤坂公司
今回、名古屋へ帰省をしたさいに、第48回名古屋越冬活動でボランティアとしていろいろ作業をした。今回の活動に参加し、私は野宿者の数の多さに衝撃を受け、そして運営に携わる人のはなしを聞いて重要な問題の整理ができた。仕事も収入もなくなり、福祉行政も休みとなる年末において野宿者は厳しい状況におかれる事は知識としては知ってはいたが、私の普段生活する関西の微妙な地方都市では野宿者はとても少ないか、不可視化されていたためだ。地方都市を生きる人間にとって可視化された野宿者、いわゆるホームレスという存在はほとんど意識されないといってもいい。せいぜい全国ニュースで『ホームレスが殺された』というニュースくらいで、遠い存在である。だからこそ私は衝撃を受けたのだ。昨今の不安定な時代において、安心して住むことのできることができない状態はというものは誰にでもありうることである。実際にコロナ禍で職を失った若者がネットカフェに寝泊まりする『若者ホームレス』という単語も存在する。一度落ちてしまうと這い上がることは難しい。だからこそこのような弱者の社会的処遇の改善と自立支援を目的とした活動はさらに必要とされていると思う。
東京・神宮通 流川青以
昨年大晦日、神宮通公園での炊き出しに参加した。テレビが設営され、紅白が流されながら、冬を乗り越える人々にはカップ蕎麦が配られていた。皆、団結して闘っていた。ただし、禁煙だった。