日共の演説とその意義

 みなさんは、日本共産党(以下共産党)の代表、志位和夫を生で見たことがあるだろうか。私は先日、偶然その機会を得ることができた。統一地方選挙に際して、全国遊説を行っていたのだ。今日は、その感想をまとめてみることにする。私が特に感じたことは、良くも悪くも公約の耳障りがいい、ということだ。特に、メインの支持者層である高齢者に向けられたものが多かったように感じた。もちろん、それは当選するための戦略として必要なことだが、疑問も残る。公約は、掲げたからには実現させなくてはならない。果たして、本当にそれが可能なのか?というものである。徳島県の県議会では、共産党とそれ以外で対立するという構図が出来上がってしまっている。また、そもそも自民党が議席の過半数を占めているというのに、どのようにして彼らの意見に反するものを成立させるのだろうか?(共産党は現在二議席を保有している)そのようなことを、市民に説明する義務があるのではないか、と私は考える。
 次に、県政についてよく調べてきているな、という印象を受けた。私はてっきり、県政については県議やその候補者たちだけが言及するのだと思っていたが、そうではなくて、そこについて志位和夫もしっかりと触れてきていた。中には、県民である私でも知らないようなことについて述べる場面もあり、そこには感心した。(私が無知なだけかもしれないが)このことは、県民に寄り添っているというイメージを持たせるのにとても効果的だったのではないか、と思う。徳島県はいわゆる田舎であり、中央からはどうしてものけ者にされるという節がある。それを前提にして考えると、初めに書いたキャッチーな公約のことも含めて、今回のような演説のやり方は民心を掌握するのに非常に適していたのではないか。その点では、共産党は非常にうまくやったと言えるだろう。
 私自身も、今回の演説から実に様々なことを学ばせてもらった。共産党がどのような主義・主張を軸に論理を展開しているかなど、再確認できたことも沢山ある。皆さんも、時間と機会さえあればぜひそのようなものを聞きに足を運んでもらいたい。それはきっと、あなたの視野を広げることに繋がるだろうから。
(こすも)